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46歳で退職してみる

色々あって、20年以上勤めた会社を辞める。 転職先も、宝くじが当たったわけでも、油田が掘れたわけでも、ない。 無謀な話だが、なんとか生きていく。 その様子を、書いておくためのブログ。

減速して自由に生きる ダウンシフターズ (髙坂 勝)


はっきり言って、この本との出逢いが自分の人生を変えたと言っても過言ではない。

もともと、大手小売業で30歳まで勤めていた著者が、仕事に嫌気が指して会社を辞め、放浪の旅を重ねて自然と触れ合い、自分の周りにモノがあふれていることに疑問を持ち、全く畑違いだったBARをする為に修行をし、そこで、更にいらないものが何なのか学び、自分ひとりで店を改装し、 ひとりで店を運営し、しまいには田んぼを耕して、味噌まで手作りして半農をしていく、というような本。

この本を手に取った頃、飲食店の経営に興味があり、半農なんかには全く興味がなかったので、ひとりで店を経営する計画について書いてある所を何度も繰り返し読んだものだ。


独身男性がひとりで店を経営するという仮定。
シンプルライフを目指すので、車もテレビも必要なし。
ただし、彼女とデートを楽しむことは、必要とする。
家賃           7万円
水道光熱費        1万円
食費           2万円
交際費          4万円
通信関連(携帯、ネット) 1万円
趣味費          1万円
生活雑費         1万円
年金、健康保険      3万円
旅行積立         1万円
親への仕送り       2万円
貯蓄           2万円
合計          25万円
特に食費については、食材の余りを食べれば外食が減るであろう。
25万円×12ヶ月で300万円が必要な年収として考える。

単純に、300万円の年収を得る為には、1000万円の売上が必要と考えるが、課税売上額が1000万円以下の場合、免税事業者となるので、目標を960万円に設定し、月の売り上げ目標は960万円÷12ヶ月で80万円となる。1ヶ月の営業日が25日として、1日の売り上げ目標が80万円÷25日で3.2万円。客単価を平均4000円で想定すると、8人のお客様が来てくれれば良いので、その工夫をすればいいだけだ、という結論。

ここを読んだその頃の自分は、なんだかやれる気がしていた。
もともと、自分は調理師の免許を持ってるわけだし、この本に書いてあるくらい気楽にやって、1日8人くらいならやれると思っていたが
、その頃は一番必要な、踏み出す勇気が無かった。

でも、今でもその感じは自分の中でくすぶり続けていて、やっとだが会社を退職することができた。今さらながら、髙坂さん、ありがとう。
他にも、この本には、好きなことをしながら生きていくことに溢れていて、こんな内容も書いてある。

私には本当に苦労がありませんでした。 好きなことをする過程での苦難は、苦労ではありません。 嫌なことをすることが「努力」や「苦労」だと私は認識しているので、夢の開業には、いわゆる「苦労」に当てはまる事柄が一切ありませんでした。(本文より引用)


そして、このBARは今も続いている。

ORGANIC BAR  たまにはTSUKIでも眺めましょ

退職後、この店に行くことも目標のひとつかな。


こんな本のことも書いとります。
>日本一社員がしあわせな会社のヘンなきまり
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